冷害による被害農家の経済救済援助が負債整理資金融資の形で助成されたが、一方では救農土木事業面においても被害農家窮状打開のための方途が講ぜられた。昭和三十一年の農作物は、五月から六月上旬にわたる干ばつと、六月中旬以降の低温続きのため冷害凶作に見舞われ、農家被害額は一億八、〇〇〇万円余に達するものと見込まれたが、村では早速冷害対策委員会を設置し、村内各関係機関とも協力し、道に運動の結果、村全体で一、七一二万一、〇〇〇円に達する救農土木事業費の割当を受け、年内既に一部工事に取り掛った。この事業は農家の収入に重点をおいているもので、労力費が事業費の大部分を占めており、被害農家一戸当り約二万八、〇〇〇円の収入となる見込みで、これによって冷害減収の窮状も幾分緩和されることになった。事業名・事業量・事業費などは次のとおりである。
(救農事業表)救農土木事業一覧表