村では昭和二十九年から農家に対して雌牛の貸付を実施し家畜増殖に相当の成果を上げてきたのであるが、昭和三十三年からは新たに短角牛(肉牛)五頭を貸付けし、一層の畜産振興を図ることを計画した。しかしこの短角牛の飼育は初めてのことでもあるので、本村における飼育の適否、飼育地区の選定条件、管理状況などにつき事前調査検討する必要から、「家畜貸付審議会」委員の代表によって、先進地である檜山郡上の国村の飼育実態を視察したが、結果的に本村においても将来有望であるとの結論を得たので、近く当歳牛五頭を購入し、地帯を選定のうえ実施に移す運びとなった。