家畜防疫組合が設立され、家畜伝貧病予防検査を実施してきた結果については、同組合の昭和三十五年八月の情況報告書をみると「家畜伝貧病予防法の規定による防止指定村になった昨三十年十一月から本三十一年五月までの臨時検査で、患畜四頭が発見された。このうち三頭は本年四月に入ってからのものであり、殺処分された。これらは他からの購入馬であることに心して、今後馬匹購入には充分に注意するように。」と指導しており、更に昭和三十五年度の馬匹伝貧検査では、「六月十三日から二十五日までの期間で伝貧検査が実施されたが、検査を受けた馬匹九二八頭で、このうち真症殺処分となったもの六頭発見された。昨三十四年には一頭の患畜も発生しなかった。本年の発生状況をみるに富岡・桔梗と三十三年度発生汚染地域及び村外からの移動馬から一頭発見された。ために村外からの購入馬については、その都度家畜防疫検査員の移動馬検査を必ず受けるよう、また夏期に向かっては、この病源体を媒介するハエ・カ・アブなどの吸血こん虫が多発する時期にかんがみ、これらこん虫を徹底的根絶するよう努力せられたい。」とある。
以上家畜伝染病防疫対策活動の概要をみたのであるが、農業経営の合理化、家畜増殖への努力の程を知ることが出来る。こうした努力の結果として年々開催されている畜産共進会でも優良家畜を数多く出した。