わが国の最近の交通機関の発達、特に自動車需要の伸びは目ざましく、それに伴って交通事故の発生も、毎年うなぎ登りに上昇してきている。亀田町でもこの傾向は強く、ここ数年の交通事故発生の状況をみるに、事故件数は毎年のように増加してきている。しかも本町の場合は年間を通じて、冬期間における交通事故の多いことも特色の一つとなっているといわれる。このように増加の傾向にある交通事故防止のため、あるいは事故傷害保障などに関し、町が行ってきた対策や実施の概要を取り上げてみることにする。
一 亀田町交通安全運動推進委員会
昭和三十八年十月二十四日、青年研修所において発足会を行った。本会の目的とするところは、最近日増しに増加の状況にある交通事故防止のため、併せて交通道徳向上の町民運動を展開することにある。本会の組織は近江町長を会長に、推進委員には交通安全関係の会社団体代表者および部落会会長をもってこれに当てている。実行活動として同十月二十八日、自動車を連ね、町内パレードをして運転者並びに住民一般に交通安全と事故防止を呼びかけている。この安全推進活動は長く続き、住民の関心を高めてきた。
二 亀田町民交通傷害保障制度設定
昭和四十三年九月十七日開催の第三回定例町議会において「亀田町民交通傷害保障条例」が可決設定された。この保障制度は、今日激増する交通傷害に備えて、町が交通事故により傷害を受けた町民を救済するため、保障条例を設けたものである。十月一日から施行になったが、十一月一日現在で加入者七六八人、町民人口の一・八九%の加入で、保険料一人一口一か月三〇円の割である。この条例によると、亀田町内の住民が交通事故で傷害を受けた際、町民加入者が一日一円の安い保険料で互に助け合うというものである。
翌四十四年に入っての亀田町の交通現況をみると、高度経済成長の結果から、町内自動車保有数(三月末)は、九、二四五台(四人に一台の割)で、交通事故件数は昨年同期より六〇%の増加(一月から八月)、町内人身事故件数一四七件、町内交通傷害保険加入者二、二一〇人で、町民人口の約五%である。
三 亀田市交通安全協会設立
昭和四十七年六月二日、亀田福祉センターにおいて設立第一回総会が開催されている。市の人口急増とモータリゼーションの急激な伸展に伴って、市内の交通事故は毎年増加の一途をたどっているので、「交通安全協会」の強力な運動が期待されているため、これにこたえ「企業の防衛と家庭の幸福は、まず交通事故防止から」を合い言葉に市内の六二企業団体一〇七名が参加して新しく「亀田市交通安全協会」が誕生したのである。
この総会では役員と事業計画が次のように決められている。
○役員
会 長 宮崎 米作(自動車整備業) 副会長 和田 春松(運送業)
副会長 谷口 良平(指導員会長) 事務局長 白石 時男(市環境課長)
○事業計画
・交通安全運動の積極的展開
・交通法規研修会の実施
・優良運転車および交通安全功労者表彰
・自動車運転免許更新時講習会実施(毎月二回福祉センターで実施)
本協会は、度重なる交通法規の改正にそなえ、運転者の資質向上のため活発な活動を続けている。
四 無事故無違反運転者表彰
昭和四十八年四月十三日、亀田福祉センターにおいて、函館方面交通安全協会主催による、優良運転者表彰式が行われ、本市地域関係では次の人々が表彰を受けた。
ア 十五年間無事故無違反者表彰 太田 三郎(昭和町)
石原 貞(赤川通町)
イ 十年間無事故無違反者表彰 堀内 尚敏(東山町)
上田 義春(桔梗町)
斎藤 武士(赤川町)