新制中学校が一応の施設設備を整え、また中の沢分校の新設を終えるに至り、一層教育に対する関心が深まり、農村における子弟の教育を拡充する必要を検討するようになった。
中学校における農業科の教育だけでは、卒業後において実際に役立つことは困難であること、農業の経営に教養を高める必要感、戦後補習教育などの消滅による青少年教育の空白の問題などにより、識者の間に高等学校、特に農業高等学校設立の声が出るようになり、桔梗方面からの陳情、村長の意図、中学校側の希望などが一致して、高等学校誘致の基礎が固まるようになった。