函館市議会議決

986 ~ 988 / 1205ページ

亀田村字港付近略図

 函館市の境界変更について(函館市議会議事録による)
   市長(宗藤大陸君)本件は長い間の懸案であって、臨時市議会においても合併委員会を組織せられて、鳥井議員を委員長とされて、熱心強力に亀田村と御交渉を願ったのであるが、数次に亘る交渉妥協によって、先般両者の意見が円満に一致したのである。この結論に対しては、色々論議をすることもできると思うが、私は現段階においてはまことにやむをえないというよりは、まことに妥当なる解決であったと思う。今後まだ残っているものはあるけれども、これは時期を見ることにして、今回の決定した案を取入れて、速やかにこれが実現を期したいと思う。この内容としてはここに提案している図面にある所だが、境界変更の表示(亀田村議会議決の境界変更表示と同じ)をして、ここに具体的な成文を提案した。(中略)
   これについては市会の協賛を得たならば、直ちに道知事に申請して、道会の承認をえ、順調に進めば来る新年度の四月一日から実施したいと思う。満場の御賛成をえたい。なおこの機会に合併委員の委員長並に各委員、又議員各位の従来の絶大なる御尽力に対しては、深く敬意を表する。
   議長(山崎松次郎君)読会は省略する。質問ないか。(「なし」)と叫ぶ者あり)
   六番(高木直行君)只今市長の説明によって我々の先輩並に同僚が多年に亘りこの亀田合併問題について幾度か折衝し企画してきたのであるが、遂に今日迄その実現を見るに至らなかったということは、まことに遺憾に思っていた所である。所が幸い今回我々の同僚鳥井委員長外委員諸氏並に亀田村の木戸浦委員長初め各委員の涙ぐましい努力によって、又両理事者のたえざる協力によって、我々が初期に考えた亀田全村の合併という目的は達成できなかったが、その一部であるが我が函館市港湾行政上から考えて、最も重要な港湾地帯の一部が合併せられるに至ったことは、まことに我々としては欣快に堪えない所である。重ねてここに両委員長並に委員諸氏の深き御努力に対して厚く感謝の意を表すると共に、その一部合併を機会として、近き将来において車の両輪の関係にあるこの亀田村と函館市が、全面的な合併が必ずできるものと信じて疑わないものである。どうか本案上程に当っては、同僚各位には満場一致の賛成を以て、本案を可決せらんことを切望して、私の賛成の意を表する次第である。
   議長(山崎松次郎君)本案に異議ないか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)可決確定する。