二十八年十二月四日定例第四回村議会において、村議会リコール請求の前述の理由については、議会として全く事実に相違する旨の声明書を公表することについて決定した。ついで休憩に入り、議員間において、「リコールが成立するのだから村民に迷惑をかけぬよう総辞職の上、信を村民に問うべきでなかろうか。」、あるいは「世論不明のまま合併の話し合いを進めるのは議会のあり方ではない。」、あるいは「このままでは村政運営に支障をきたす。」などの意見が多く、一挙に総辞職に持って行こうと協議を進めたが、一部の反対があり、まとまらないまま再開した。
　この時突如として緊急動議が出され、佐々木村長に対し「市村合併問題にからみ村内が混乱の極に達しているのに首長として何らの収拾策を講じない。」との理由のもとに不信任案が提案され、討論を重ね採決の結果、十七対一で村長不信任に決定した。
　佐々木村長は発言を求め、「私は市村合併問題に関連した紛糾に対しては、日夜事態の円満な収拾解決方に努力してきたが、双方の歩み寄りができなかったのは、まことに遺憾とするところであるが、一方的な不信任議決は納得ができないので、やむを得ず地方自治法第百七十八条により村議会を解散する。」旨を宣言し、波乱を呼んだ議会は午後十一時五十分閉会した。