祝福の虹

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 亀田市議会最後の臨時第七回議会は十一月十三日から十七日まで五日間、市福祉センターで開かれた。
 この議会では合併に伴う一般会計、特別会計の補正予算や昭和四十七年度の決算が審議され、いずれも可決、承認された。
 また、亀田市函館市合併に関する請願の取り下げもあった。
 最終日の十七日午後三時三十分過ぎ、藤谷議長が「案件の審議もすべて終わり、本日をもって最終議会を終了する。」と宣言、続いて吉田市長が「住民参加の行政は、市民憲章の精神が引継がれることにより、函館市の行政のなかに生き続けるであろう。」と感慨をこめてあいさつし、日程のすべてを終了した。
 古い歴史の亀田。明治以後も幾回かの村の廃置分合があり、ようやく二級町村制を施行して「亀田」と称して以来七十一年、村議会、町議会、市議会と長く続いた亀田の歴史もここに終わることになった。
 この日は冷雨が降り続いていたが、議会の終わるころ、くっきりと晴れあがり、東の空一帯に美しい虹がかかり、自然もまた前途を祝福するかのようであった。