新函館市へ

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 「函館市、亀田市合併記念 躍進する函館」(函館市刊パンフレット)より
   1 函館市長 矢野康
   函館、亀田両市の合併は、地域にとって長年の懸案でございましたが、このたび、両市の意向が一致し合併が実を結んだことは、市民のみなさまをはじめ関係各位のご努力の賜であり、私としてもこのうえない喜びでございます。
   新函館市は、人口三十万人を擁する中規模都市としてスタートすることになりました。このたびの合併は社会的にも経済的にもきわめて大きな意義をもつものであり、市勢の一大飛躍と、市民の福祉向上に大きく寄与するものと確信いたしております。
   交通新時代を迎え、都市基盤の確立、生活環境施設の整備など、地域としての課題が山積していますが、“明るく、豊かな、働きがいのある新生函館”の都市づくりのため、市民のみなさまとともに積極的な努力を続けてまいりたいと思います。
 
   2 函館市議会議長 西村敏雄
   函館、亀田両市の合併を心からお祝い申し上げます。
   このたび、長い間の懸案が解決されて晴れの合併の日を迎えることができましたことは、地域の住民福祉と今後の発展のため、まことに喜びにたえません。ここに関係各位のこれまでのご努力にあらためて深く敬意を表する次第です。
   これからの函館市は、交通体系の変化、経済基盤の充実、都市圏の拡大等、これまで以上の発展が予想されます。先人がつくった輝かしい歴史にあらたな飛躍の一ページを加えることになった私共は大いなる誇りと決意を持って、生きがいと未来のある都市づくりを全市民の固い連帯と郷土愛によって、力強く進めてまいりたいと存じます。ここに函館市の前途を祝福し、各位のご健康をお祈りいたします。
 
   3 元亀田市長 吉田政雄
   函館、亀田両市の市民が、かねてから念願してまいりました両市の合併がいよいよ実現いたしました。心からお祝い申し上げます。亀田郷と呼ばれていた昔は、両市はひとつの行政体でありましたし、それがひとつの生活地域として発展し、道南の中核都市として生成発展すべき未来を持っていることは、万人のひとしく認めるところと存じます。
   これからは、すべての市民が新生函館市の市民として、「自治体の主人公は市民である」という立場で、三十万市民の手による、新しい人間が希求する、新しい都市づくりにはげんでいただきたいと思います。そして、“だれもが住みたくなる、太陽と緑に包まれ、空と水の美しい人間都市“新函館市”を建設しようではありませんか。
 
   4 元亀田市議会議長 藤谷久三郎
   昭和四十八年十二月一日、函館市と亀田市の合併が実現しました。両市の間の多年の懸案であり、今日までいろいろな問題がありましたが、これを乗り越え新しい出発の時を迎えたのであります。
   合併問題が起きてから、長い間このことを主張し続けてきた人々にとっても、また明治三十五年、亀田村が誕生してから七十一年の歴史に限りない愛情と惜別の念を抱く人々にとっても、感慨無量のものがあると存じます。
   合併は目的でなく、過程の一段階であります。とくに函館、亀田の合併の持つ意義を考えるとき、いま出発点に立ったという感じを一層強くするものであります。過去のわだかまりのいっさいを捨ててすべての力を結合し、新函館市の限りない進展の希望に向かってまい進する時であります。函館市の輝かしい発展と飛躍を心から念願し、お祝いのごあいさつといたします。