このたび、『函館市史』銭亀沢編が発刊の運びとなりました。
函館市の銭亀沢地区は、昭和四十一年に当時の亀田郡銭亀沢村が函館市と合併して函館市域となった地域です。
銭亀沢地区は道南でもっとも早く漁村として開けた地域です。その自然環境の分析やここで生活してきた人びとの生活の変容の記録は、私たちの将来を構想する上で貴重な財産となるものと思います。
当市は、その歴史性を現代に息づかせ、調和のとれた活力のある街づくりを目指しているところです。
本巻は、都市函館を展望する上で、さらにふところの深いものを提示できた一巻になったと思います。広く市民の皆様に愛読され、明日への活力ともなり得ればまことに幸いであります。
本巻を刊行するに当たっては、編集員はもちろん、編集員らのフィールドワークに快くご協力いただいた多くの市民の皆様に対し心から感謝申し上げ、発刊のことばといたします。
平成十年二月二十日
函館市長 木戸浦隆一