市北半部から銭亀沢にかけて、ふだん市民の目には触れにくいが、高台に広がる畑地として広い分布を示す段丘である。たとえば四稜郭跡、鍛神小学校元東山分校、鈴蘭丘町、旭岡団地などのある一帯がこの面である。銭亀沢では赤坂町、中野町一帯がこの面に相当する。標高一四〇から八〇メートルにかけて緩傾斜の頂面を持ち、南下する小河川によって大きいところでは四〇メートル以上開析され、谷壁斜面は林地となっている。瀬川が指摘したように、この面は多輪廻的な成因(何回もの海面変動の結果作られた段丘)を持っているが、ここでは一括して赤川面としておく(1980a)。いずれも最終間氷期以前の形成に遡るものとみられている。