大雨の災害

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 前項の「気候」で述べたように、銭亀沢の年間雨量は函館市内と比べてやや少ないと推定される。しかし、災害に結びつくような短時間の大雨はその限りでなく、これに銭亀沢の地形が作用して被害を生ずることが多い。函館市の地域防災計画の中で「地すべり・がけ崩れ等危険区域」に指定されている箇所は全部で三七か所だが、銭亀沢地区が半分以上の一九か所を占めている。同じく「土石流危険渓流」は二八区域中一七区域、「急傾斜地崩壊危険区域」では二四地区中一九地区が銭亀沢地区で、市内において大雨・土砂災害については最も警戒を要する地域と位置づけられている。また同計画の「高波・高潮・津波等危険区域」でも九区域中五区域が銭亀沢地区で、大森浜以東の全海岸線が指定されている。
 冒頭に述べたように昭和二十五年以降の四〇数年間に、銭亀沢地域での大雨災害は一九例を数える。次に、その中から被害の大きかった土砂崩れや崖崩れを紹介する。