目次
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第三章 産業と社会そして人・地域
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第一節 銭亀沢の漁業・漁村構造の変容過程
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一 明治期の漁業生産と経済構造
漁網と漁船
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この頃の鰯漁には、曳網、角網(建網)、笊網、四手網、澗網、たもなどが用いられていた。このうち曳網が最も一般的であり、建網、笊網、澗網、たもなどは汐首(戸井)地方で、四手網は函館港内で使用されていた。
銭亀沢地域では、主に曳網が使用されていた(表3・1・4)。曳網には、大網、中網、小網があり、地域によって規模が異なっていたようだ。銭亀沢地域では、戸井や函館の
大森浜
で使用されていた長さ二〇〇間から一〇〇間の網が使われていたようである(表3・1・5)。
表3・1・4 銭亀地域の使用漁網
表3・1・5 曳網の大小比較表