ホコのことをソウといった。ソウの先にコンブをからめ取る道具を取り付けた。ソウの材質は当初はナラで、それからカシを使うようになった。カシは高価であったが使っていても狂いがこないので使いやすかった。ソウは函館の専門店から購入した。
深いところのコンブをとるにはソウを何本も継ぎ足した。一五ヒロくらいまではソウを使用した。合わせ目は斜めに切ってあり、そこを合わせて綿糸で巻いた。これをシオマキソウといった。巻いたところには上下二か所ずつからくさびを入れ、サイヅチで強くしめた。クサビはホウの木またはヤナギの木を使用した。
ソウの上にはねじるためのウダを付けた。ウダはホウの木で、ソウにグミ巻き(ミツアミ)にして絡みつけた。ソウは海の中へまっすぐに入れないとねじれない。海中からあげるときには少し斜めにならないとあげられない。