銭亀沢地区には、昭和三十年代はじめ、乳牛をかっていた兼業を含めた六〇数戸が集まって、酪農協同組合が設立された。事務所は、雪印牛乳KK銭亀沢集乳所の所(現在の新湊町会館付近)にあった。
組合の活動は、牛乳の販売、牛の飼料、米・酒・タバコ以外の味噌や醤油など食品の購買、資金の貸付けや、乳牛の斡旋、購買などであった。昭和四十八年に、この酪農組合は湯川酪農組合と合併して函館市酪農業協同組合となった。
以上のように、銭亀沢地区の経済諸団体は日本経済の高度成長期が終わった頃から、より広域の組合に合併や併合され、その自立度を失うとともに地域内における政治経済的役割も低下してきたといえる。現在では、地区住民の一部を構成する組合員のニーズにこたえる経済団体である。