調味料・香辛料の入手方法と利用

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 甘味料として黒砂糖を四斗樽で買って米倉に置いて使った。これはおやつとしても用いた。黒砂糖は一斗缶で買った時もあり、また店においてある樽の黒砂糖を鉄棒で砕いてもらって紙袋に入れて買った時もあった。小正月の「けの汁」の甘味付けには赤カブを用いた。
 塩味料や魚を塩蔵するための塩はカマス一袋で買って使用した。塩が溶けてカマスの置いてある場所がいつも濡れていたという。
 酢、酒や醤油は、店屋でカメや樽に入れて売っていたものをびんを持って行って、一合、五合または一升ますで量ってもらって買ってきた。味噌は自分の家で作った。油はイワシ粕と交換した菜種油や白絞めを用いた。
 薬味、香辛料としてナンバン、シソ、ニンニク、野ワサビ、ショウガなどを用いた。ショウガは買った。