目次
/
第四章 生活と民俗の地域的展開
/
第二節 銭亀沢の食生活
/
五 食べ物作り
/
ケの食べ物(日常食)作り
〈キュウリ漬け〉
363 ~ 363 / 521ページ
樽にキュウリを塩漬けにし、新しいキュウリがとれると、さらにその上に重ねて乗せて塩をし、足していく。キュウリは茶色のべっこう色に変化するが、次の夏まで貯蔵できた。樽の上部に貯まった塩水を汲み上げておいて鮭の塩漬けに用いた。これは塩を無駄にしない生活の知恵である。塩漬けしたキュウリは水に浸して塩抜きしてから、そのまま、また酒粕で和えたりして食べた。とくに夏場の「水まんま」にはよく味が合った。