〈キュウリ漬け〉

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 樽にキュウリを塩漬けにし、新しいキュウリがとれると、さらにその上に重ねて乗せて塩をし、足していく。キュウリは茶色のべっこう色に変化するが、次の夏まで貯蔵できた。樽の上部に貯まった塩水を汲み上げておいて鮭の塩漬けに用いた。これは塩を無駄にしない生活の知恵である。塩漬けしたキュウリは水に浸して塩抜きしてから、そのまま、また酒粕で和えたりして食べた。とくに夏場の「水まんま」にはよく味が合った。