鮭の腹を裂き、血わたとえらを取り除き水で血を洗い流す。表皮はたわしを使って十分に洗い、腹に塩を入れ、表面にも塩をして三日くらいおく。その後、最初の塩を取り除き、新しい塩を十分に擦り付ける。その時、軍手をはめて鱗(うろこ)を逆撫でするように塩をすり込む。えら、腹の中、表面に十分に塩をした後、ムシロなどに敷き詰めておく。ムシロの下のコンクリートが塩のためボロボロになってしまうこともあった。三日くらい過ぎたら、空気が入らないよう袋などに詰めて冷暗所に貯蔵した。塩漬けした鮭は、塩出ししてから一、二日間干した後、腹に棒を挟んで新巻にする。この新巻は正月から冬期間にかけて食べた。