住文化を取り上げる視点

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 ここで考えようとしている住文化とは、函館市内の銭亀沢地区に住んでいた人びとが実際にどのような場所のどのような住宅に住み、どのような生活をしていたのかということである。つまり、銭亀沢地区のごくあたりまえの日常生活がどのようなものであったかということを考えようとするものである。函館というと、ともすると西部地区の西洋館の生活に代表される都市的な住文化に関心が向きがちであろう。しかし、少し広い視点から函館市域の歴史を見た場合、市街中心部分の繁栄を実質的に支えてきたのは周辺部であり、ここで取り上げる銭亀沢地区の、函館という都市全体における重要性は改めていうまでもないであろう。