盆の期間中、盆踊りは盛んにおこなわれた。明治末期から始まり、戦時中は中断されていたが、戦後間もなく昭和二十一(一九四六)年頃から復活した。神社の境内や広い空き地で輪になって踊った。「やぐら」を組み、舞台を作り、歌好きののど自慢の人が交替で、盆踊り歌や民謡を歌い、人びとはそれに合わせて踊ったという。
志海苔町では、空き地にやぐらを組み、歌上手な人の『お山こシャリン』や『ふたご揚げ』の歌声に合わせて、老若男女が夜遅くまで踊りを楽しんだ。今でもなにかの祝い事や、懇親の会合などで、余興の際には誰となくいい出し、年輩の人も気軽に加わり、二つの踊りをみんなで踊ることがあるという。