食い初め(くいぞめ)と初誕生

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 食い初めは、生まれた子の一〇〇日目の祝いで、茶椀や箸を買ってきて食べさせる真似をしたという。初誕生には手料理で内輪に誕生祝いをした。「誕生前に歩き始めた子は早く親元を離れる」といわれ、一升餅を背負わせてわざと転ばした。
 しかしこれらの祝い事はごく限られた親方衆の所でしかおこなわれなかったようで、各家庭で七五三や節句も含めて広く成育の祝い事をするようになったのは、昭和四十年代に入ってからである。