香典

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 香典は初七日までに持って行けばよいとされたが、通夜の時が最も多かった。金額は故人との関係によって一様ではないが、戦前は親戚で一円その外は五〇銭が多く、重箱に入れた米(三合から五合)とともに持っていった。香典返しはなかったが、重箱に茶飯を入れて返してよこしたり、葬儀終了後「忌中お礼」のお札をもって挨拶に回った家もあった。贈られた香典は香典帳に記録しておいて、相手の家に不幸のあったときはそれ相応の香典を持っていった。