年忌は死後一年目の祥月命日にあたる一周忌に始まって、二年目が三回忌、続いて七回忌、十三回忌と二十五回忌のほか以後三と七のつく回忌におこなわれていた。家の事情によって異なるがたいていは三十三回忌で区切りをつけ、五十回忌を弔い納めにしていた。五十回忌がすぎると生まれ代るとか、先祖になるとかといわれていた。
年忌法要には親戚や縁故の人びとを招いて、お経をあげ手料理で飲食しながら故人を偲ぶのが習わしとなっている。年忌の出席者も回を重ねるごとに減少し家族だけでおこなうことが多くなる。年忌法要のとき浄土真宗以外の宗派で家々によって墓の側に卒塔婆を立てるところがある。倒れた卒塔婆はそのままにして古くなった卒塔婆とともに集めて焼却している。