〈昭和56年度~平成6年度の一般会計予算〉

607 ~ 609 / 1483ページ

[表]

 この時期の一般会計予算を概括すると3つに区分される。1つは昭和56~62年度で、この期間は予算額に増減のバラツキ、例えば、58年度であるが前年に比べて5億円も少ない予算となっている。その理由として、国の一般会計予算の伸びが昭和30年度以来の低率で、地方自治体への補助金は軒並みに減額、主たる財源の地方交付税が57年に比べて、58.59年度と2年連続の減額ということにある。なお、町税の低い伸びも影響しているであろう。しかし、この予算の年度による増減のバラツキも以降落ち着く。
 昭和63年~平成に入って一般会計予算は順調に伸びを見せる。特に決算額で大幅な伸びがみられる。これは竹下首相(昭和62年11月組閣)が歴代首相のとれなかった税制改革の取組・消費税の導入(平成元年4月)等により、税収の増加・地方交付税の増額が大きく影響している。特に“ふるさと創生”の旗印のもとに全国の市町村に一律1億円を交付した。しかし、このような施策は、地方自治体に交付金への依存をさらに高める結果となったのではないか。3つめの区分として、平成6.7年度と予算は再び前年度を下回る傾向が現れてきている。いわゆるバブルの崩壊が徐々に地方自治体の財政を圧迫していく前兆が現れてきたと推察される。別表に、平成2年度の自主財源と依存財源の内訳・比率をとり上げたが、財政面からみれば、正に3割行政、2割自治(平成元年の依存財源は77・3%)であろう。ただ、この時期、厳しいとはいいつつも、何とか乗り切れる予算であった。
 湊町政は、このような実態(予算)の上に立ち、町の将来と町民の要望に積極的に応えるために、効率的な行政組織を確立し重点的に施策を進めてきた。

自主財源と依存財源「例」平成2年一般会計予算、歳入の内訳

 以下、町広報「恵山」より、おもな施策を拾い記載することとする。