[北海道の道路行政]

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〈北海道開発局の設置〉
 昭和26年(1951)7月、政府は北海道開発庁を設置、これにより北海道の道路行政は、道庁と開発局に二分されることになったが、予算獲得では有利な体制となったといえる。
 
〈道路法の全面改正と北海道特例〉
 同年12月には、過去30年の間、殆ど手付かずであった道路法が全面的に改正された。そして、北海道には特例が設けられ、政令により『1、2級国道および開発道路として指定された道々(旧地方費・準地方費道)、市町村道の改良新設は全額国庫負担となり、建設大臣がその管理者』となった。
 この特例については、他の府県と比較し北海道の開発が相当遅れている、又、他の府県にない将来性・生産性が望めるといった理由−事実その通りであったが、当時北海道が革新道政(社会党推薦田中敏文が知事)となったため、政府が北海道の革新政権へは開発の権力と予算を渡さないための機構改革という噂も流れた。双方の思惑があったのではないかと推察する。
 
〈新道路法による道路網の再編〉
 この道路法施行により北海道の従来の国道590キロメートルが『1級国道1,522キロメートル・2級国道2,200キロメートルに指定』をうけ、更に開発道路2,250キロメートルも格上げ指定された。
 昭和29年(1954)3月には、主要市町村道1,450キロメートルも『道々』に昇格した。
 これにより、全額国庫負担の道路が拡大されるということになり、道路改良の促進が期待された反面、それだけ北海道庁の道路予算が削られるという結果にもなった。
 
〈新道路法の改正と道路整備〉
 この道路法は、昭和40年度から一部改正となり、『国道の1級・2級の区分を廃止』、名称を『一般国道〇号』と定め管理することになった。
 更に、大まかな改良の見通しとして、旧1級国道は40年度末で91%を改良、74%を舗装する。旧2級国道は40年度末で改良約44%、舗装・整備18%とする。さらに43年度末までには、主要道路の全線の舗装を完了するとした。