二、狐の嫁入りの話

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 狐の嫁人りを見たという老人が今でもたくさんいる。シスンの峰(つね)や新道がついた頃の〓宇美家の裏では、時々狐の嫁入りが見られたという。
 これを見たという人に聞いて見ると「輝きのない赤い灯が七つ八つ『パッ、パッ』とついたり消えたりした。狐の嫁入りのチョウチンの灯であろう」と真顔で語っている。