愛国行進曲
一、見よ東海の空明けて
旭日高く輝けば
天地の正気潑溂と
希望は躍る大八州
おお清朗の朝雲に
聳ゆる富士の姿こそ
金甌無欠揺ぎなき
わが日本の誇りなれ
二、いま幾度かわが上に
試練の嵐たけるとも
断乎と守れその正義
進まん道は一つのみ
ああ悠遠の神代より
とどろく歩調うけつぎて
大行進の行く彼方
皇国つねに栄あれ
隣組 (岡本一平作詞)
一、とんとん とんからりと 隣組
格子を明ければ顔なじみ
廻して頂戴回覧板
知らせられたり知らせたり
二、とんとん とんからりと 隣組
あれこれ面倒、味噌、醬油
ご飯の焚き方垣根越し
教えられたり教えたり
三、とんとん とんからりと 隣組
何軒あろうと一世帯
こころは一つの屋根の下
まとめられたりまとめたり
千人針 (サトウハチロー作詞)
一、橋のたもとに町角に
並木の路の停車場に
千人針の人の数
心をこめて運ぶ針
二、とびゆく号外、鈴の音に
胸はわきたつひきしまる
どうぞひとつと兄のため
背の君のため叔父のため
三、人はかわれど真心は
みんな一つに国のため
わたしも一針縫いたいと
じっとみている昼の月
愛国の花 (福田正夫作詞)
一、ましろき富士の気高さを
心の強い楯として
御国につくす女等は
かがやく御代の山桜
地に咲き匂う国の花
二、老いたる若きもろともに
国難しのぐ冬の海
かよわい力よく協はせ
銃後にはげむりりしさは
ゆかしく匂う国の花
三、勇士のあとを雄々しくも
家をば子をば守りゆく
やさしい母やまた妻は
まごころ燃ゆる紅椿
うれしく匂う国の花
露営の歌
一、勝ってくるぞと勇ましく
誓って国をでたからは
手柄立てずに死なれよか
進軍ラッパきくたびに
瞼に浮ぶ旗の波
二、土も草木も火と燃える
果てなき曠野ふみわけて
進む日の丸鉄かぶと
馬のたてがみなでながら
明日の命を誰が知る