昭和二十八年

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・二月一日 NHK東京テレビ本放送を開始し、テレビ時代の幕があける。
・二月二十八日 吉田茂首相、衆議院予算委員会で社会党の西村栄一代議士を「バカヤロー」と云い、この暴言がきっかけとなり、三月十四日衆議院が解散する。(背景として自由党の内部抗争があったため、野党の懲罰動議が可決されたものである。)
・三月五日 ソ連首相スターリン死去、七十五歳、このころよりアメリカは「封じ込め政策」から「巻き返えし政策」へと政策の転換をはかる。
・三月二十三日 中共帰還第一船二隻、舞鶴港へ入港する。
・七月二十七日 朝鮮休戦協定調印。
・八月二十日 ソ連水爆実験成功を発表する。
・八月二十八日 民間テレビ放送始まる。
・九月一日 町村合併促進法公布。(十月一日施行)
・十月三十日 池田・ロバートソン日米会議終了、この席上、日本の自衛力を徐々に増強することで意見が一致する。
 
     池田・ロバートソン会談共同声明(要約)昭和二十八年十月三十日
   両国会議出席者は日本を侵略の危険より守り、かつ日本防衛についてのアメリカ側の負担を軽減するため日本の自衛力を強化する必要があることについて意見の一致をみた。しかしながら日本の現状においては憲法上の問題、経済上および予算上その他の制約があり、従って直ちに日本の防衛に十分な自衛力の増強をはかることは許されぬことが認められた。日本側においてはこれらの制約を十分に考慮しつつ今後とも自衛力の増強を促進するための努力を続けるであろう。
 
・十二月一日 ソ連からの帰還船、興安丸が舞鶴港に入港する。
・十二月二十五日 奄美大島が日本へ復帰する。
・この年全道的に冷害凶作となる。
・この年流行歌では「弥太郎笠」・「浅太郎月夜」・「毒消しゃいらんかね」などが流行する。また映画では「煙突の見える場所」・「にごりえ」・「雁」・「君の名は」・「ひろしま」などが上映される。