電話の歩み

875 ~ 876 / 1354ページ
 明治九年(一八七六)アレキサンダー・グラハム・ベルが電話を完成し、日本には翌明治十年に伝来した。伝来当時我が国では余り注目されなかったが、やがて軍事上・経済上から非常に重要なものであることが認識され、早速日本でも研究に取掛かるようになった。その後明治十八年には東京・熱海間で試験通話が行われ、更に同年十二月には東京・横浜間で通話及び交換業務が実施されるまでに至った。
 我が北海道は明治三十二年、札幌・函館・小樽に電話が設置されたのが最初であり、その後明治三十四年、函館と江差間に一回線の電話線が架設されたが、これが本道に於ける市外通話の最初である。なお明治三十六年の調査によれば、札幌局の加入者三百六十名・小樽局六百四十名・函館局七百三十名であった。