昭和二十年八月十五日第二次世界大戦が終結しGHQの指令のもとに、国民生活はもとより教育面も従来のものとは百八十度転換された、いわゆるアメリカ的教育が実施されることになった。すなわちGHQは次ぎ次ぎと軍国主義的思想を排除するために改革をはじめたが、中でも軍国主義を広めるために利用された教育制度の改革に積極的であり、日本の教育制度に対する管理政策を強く指示してきた。
　こうした経過の中で、文部省は五年間の間に相次いで次のような教育に関する法律を制定した。
　教育基本法・昭和二十二年三月三十一日
　学校教育法・昭和二十二年三月三十一日
　教育委員会法・昭和二十三年七月十五日
　教育公務員特別法・昭和二十四年一月十二日
　文部省設置法・昭和二十四年五月三十一日
　社会教育法・昭和二十四年六月十日
　私学根法・昭和二十四年十二月十五日
　これらの諸法を基礎として日本の教育は民主主義の理念に立っての個人の価値と尊厳を大切にするようになり、以後新制度としての小中学校構想・教育体制・教科書・教職員・学徒に対する措置・科学教育・社会教育のくみたて等に積極的に当たるようになっていった。