恵山温泉の北側の高山植物帯を経て約二百メートルの所に賽の河原がある。一面の砂地に焼石が無数に散在する中に地蔵尊がまつられており、岩石や小石を塔状に積み重ねたものが無数に有り全体が地蔵尊を包み込むように位置している。
其の周囲は数百メートルにも及び風雪にもよく耐え、悪戯をしてこの石を崩し去っても翌朝には、元の形に復すと伝えられ、賽の河原の不思議の一つと言われている。
津軽海峡を隔だて南部恐山と相対し春秋には多数の参詣者があり、彼岸、節句、土用丑の日になれば、近在より老若男女が訪れ花香を手向ける人達が見られる。