一九七八年、
臼尻B遺跡の緊急発掘調査の際、地層確認のため設定されたトレンチで発見された。黄色粘土層下、五・五メートルの深さの褐色粘土層で出土し、珪岩製の厚手の剝片を素材としており、両側縁に二次加工があり、打面とは反対側のエッジが使用による刃こぼれが顕著であるため、形態的にはクリーヴァーと考えられる。この石器は、七・五二×二〇×一・九〇センチメートルの大きさであり、出土層位の深さから考えて、北海道における前期旧石器の可能性のあるものである(横山・一九七九)。
第1図 遺跡分布図(先土器時代)
第2図 先土器時代の遺物