目次
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第六編 漁業
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第一章 郷土の漁業
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第二節 鱈つり漁業
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江戸時代の鱈漁
鱈
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たらは、魚扁に雪と書いて鱈・タラと読む。冬の雪ふる北の海の魚である。
体長は一メートル位(三尺五、六寸)
重さは約一八・七キログラム(五貫目)
顎下に細髭をさげ、大きな口の魚である。口が大きいので、大口魚とも書いてタラと読ませた。
東医宝鑑には呑魚と記されている。
白身の魚肉と大きな鱈子は、古来から北国の人たちの冬の大切な食糧源であった。そして冬の味覚でもあり、鍋料理や干物等に珍重されてきた。本朝食鑑には「鱈は初雪の後に取れる魚ゆえ雪に従う」とある。