鉱物採掘によって地層の陥落を招いたことと、山麓の自然林を坑木・燃料のために伐材したので裸山になったことなどが遠因とされた。
しかし、雪崩の発生した山腹に、数年前から亀裂がみとめられていたという。この亀裂が長い時間のなかで裂け、氷結したり融解(とけ)たりして亀裂が次第に大きくなり、深まっていったものとみられる。
昨年一二月初旬の初雪当時には、長さ数十間、幅三尺、深さもかなりな大亀裂となっていたらしい。そして春の雪解けの季節を迎えて、三月二八日の大降雨と暖気のため一挙に山腹の大崩壊となったものとされた。