銀杏草社

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昭和二年一二月、臼尻の中本菜花(和三郎)、阿保鴻月(卓)、佐藤涼舟(甚太)らが呼びかけて、田中芳山(恒)、静楽、二本柳北山人(北蔵)、高橋秀峰(秀顕)が参加して俳句の会、銀杏草社を結社した。
 井上朴南(麟昇)、北越籬(まがき)(栄吉)、下郡山呑海(亮晋)、北越吐舟(栄三)、長谷部松魚らが参加して臼尻の俳句を盛んにした。
 昭和六年八月、浅見稲香を招いたときの句集(北越家提供)が残されている。
 
    人位
   秋風の庵といつしかなりにけ里    菜花
    地位
   畑中の静に咲きし野菊哉       不石
    天位
   烏賊納屋の続くひとむら秋の風    まがき

中本菜花(和三郎) 中本家所蔵


稲呑選 まがきの句 北越邦雄提供