目次
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第二章 近世初頭の浜松と徳川家康
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第六節 三方原合戦
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家康の防戦
二俣城を包囲
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信玄は見付の台から北に向かい、匂坂(さぎさか)(見付の北方約四キロ)を攻略し、合代島(ごうだいじま)(見付の北方約一五キロ)に陣して二俣城(合代島の西方約七キロ)を囲む態勢をとる。信玄が袋井方面に進出したことは、遠江中部地方の地侍(じざむらい)(土豪)を味方につけるため必要な作戦であった。これによって東部遠江の豪族も降伏するだろうし、西部遠江の地侍にも大きな圧力をかけることができるからである。そして、これらの兵力をのちの作戦に利用できよう。