三方原の戦の教訓

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 三方原の戦いは、家康の経験した六大合戦のうち姉川の戦いにつづく第二の大戦であった。そして、それは九死に一生をえたほどの惨敗に終わってしまった。
 しかし家康は、この敗戦によって弾力のある積極性の重要さを身をもって体験した。また野戦のかけひき、短時間で勝敗を決するという哲理を学びとったのである。家康が野戦の名将となったのは、三方原の敗戦によってえた経験が大きく作用している。