目次
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第二章 近世初頭の浜松と徳川家康
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第九節 駿府移城
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秀吉との講和
石川数正の離反
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【家康の危機】十一月十三日に譜代の老臣石川数正が、ひそかに妻子と信州松本城主小笠原貞慶(さだよし)の人質をつれて岡崎をはなれ大坂にゆき、秀吉の部下となった(事実の真相はつかみにくい)。これと前後して三河刈谷城の水野忠重、また小笠原貞慶も家康をはなれ、昌幸も秀吉の保護をもとめた。これは家康とその家臣団にとって、容易ならぬ大事件であった。
家康は北条氏直に急報するとともに、五か国の人質をあつめてある岡崎城を巡視した。