目次
/
第二章 近世初頭の浜松と徳川家康
/
第九節 駿府移城
/
家康の進むべき道
関東を一任
48 ~ 48 / 686ページ
家康が上洛しなければ、三河の国境まで殿下が動座し、北国衆・江州衆などを羽柴秀長(秀吉の弟)に率いさせて関東に進発させることに決定していた。しかし家康が上洛し、胸襟をひらいて懇談した。そして万事関白殿の指図次第と申しあげたので、「しこり」を残さず関東のことは家康と談合し家康に一任すると命令したから承知ありたい。
との内容で、家康の立場は微妙な段階から急転直下、北条氏の問題を一任される地位におかれることになった。