古城

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 古城 城地の東北端の小丘陵にある。その名は引馬城の跡といわれたためであろう。引馬城は飯尾氏の居城で、家康が浜松城を築くにあたって、新城のうちへ含めたのだという。「御家中配列図」によると、互に連結した楕円形の四つの曲輪から成り、各を土塁と水濠をもってかこみ、その規模には城主の居館らしい面影を残してはいるが、大部分は米蔵・御扶持方屋敷となっている。「安政絵図」には御扶持方屋敷は除かれて糠役所が置かれていた(一角に明治十九年建立の東照宮がある。境内千九百十五坪)。