目次
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第三章 浜松城下町の形成
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第三節 御役町の成立
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幕藩体制下の浜松宿
五町同役の事情
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前述の寛文八年浜松宿拝借米配分一件は、役町が幕府の割りつけ方式に反対し役町間の従前の慣行によるべき旨を願い出たことに始まった。時の浜松城主はこの申し出を承認しなかった。そこで役町の代表が江戸へ出訴し、その結果幕府が五か町同役の裁決を下したのであった。この事件の経過には幕藩制下の浜松宿の生き方が象徴されているのであり、これと同様の事例として連尺町が御役町に加えられたいきさつを紹介してみよう。