藩士に代る代官

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 【税務官僚】ここにみられる代官は、かつての在地土豪層出身ではなく、税務官僚としての藩士であることが注目され、藩の代官制の転換を示している。この諸役御高帳によると、領分村々に対する諸役(足役・御米付并御蔵諸色入草・千石夫・定助大助郷)の割りあては六組の組単位に行われている、その割付の組別村名から代官六人の支配所と組との結びつきを考えると前表の組名欄のようになる。【組別支配の統廃合】その後、組別については時折統廃合が行なわれた。享保三年に「御領分四組御支配」、享保十四年に「三組御支配」、元文二年に「四組御支配」、寛保元年に「三組御支配」となっている(『下大瀬村年代記』)。

下大瀬村年代記(浜松市鴨江 渥美静一氏蔵)