【変更】増助郷は臨時的一時的な拑置であるから、時期を異にすれば増助郷の数も村も変更された。【継続】浜松宿では嘉永二年(一八四九)から文久三年までの十五年間に総増助で余荷してきたが、その季明になっても宿の困窮状態は恢復しないばかりか東海道筋の通行はますます頻繁となってきたので、当分の間これまでのとおりに増助郷を継続することとなった。その請証文の中に柴本村外四十二か村の余荷勤の増助郷の村々が出ている。これをみると、前の増助郷に比べて数が増しているばかりでなく、その分布も比較的に浜松宿に接し、その北部に拡がり天竜川北岸から都田方面までを範囲として密集している。そしてその中には定助郷と重複しているものも相当見受けられる。
(表)天保7年浜松宿の増助郷
増助郷村 | 増助郷村 | 中瀬村 | 恒武村 | 永嶋村 | 大見村 | 万正寺村 | 長命村 | 小嶋村 | 松小池村 | 二俣村 | 都筑村 | 横川村 | 大谷村 | 横山村 | 下石田村 | 渡ヶ嶋村 | 新原村 | 青谷村 | 下野部村 | 上野部村 | 鮫嶋村 | 石神村 | 貴平村 | 白羽村 | 寺嶋新田 | 掛塚村 | 石原村 | 船明村 | 鼠野村 | 江之嶋村 | 有掛下村 | 鵺代村 | 大崎村 | 本坂村 | 津々崎村 | 釣り村 | 35か村 |
(表)嘉永年間浜松宿の増助郷
増助郷村 | 増助郷村 | 柴本村 | 小松村 | 市野市 | 新原村 | 恒武村 | 平口村 | 白鳥村 | 半田村 | 羽鳥村 | 岩水村 | 松小池村 | 祝田村 | 御給村 | 宮口村 | 金折村 | 小野村 | 鼠野村 | 石原村 | 西ヶ崎村 | 安間村 | 西嶋村 | 寺嶋新田 | 笠井村 | 下石田村 | 東美薗村 | 上石田村 | 西村 | 上都田村 | 横須賀村 | 下都田村 | 万斛村 | 小林村 | 中条村 | 木船村 | 漆嶋村 | 寺嶋村 | 橋爪村 | 笠井新田 | 上前嶋村 | 貴平村 | 高畑村 | 内野村 | 下中嶋村 | 43か村 |