万治三年から寛文七年までの八年間について、伝馬百疋の増減をみると、二一一ぺージの表のように有馬数が非常に減少したときは拝借金や駄賃の増額によって、馬の買立を行なっているが、それでもなお年々退転馬は増加し、この八年間に退転馬四十三疋を出し、残り五十七疋の有馬で伝馬役を勤めるという状態になった。歩役方の馬五十五疋の場合についても同様に多くの退転馬を出し、年々退転馬三十一疋、残りの有馬は二十四疋になった。
天保十四年敷智郡入野村助郷歎願書前部
天保十四年敷智郡入野村助郷歎願書後部
年次 | 伝馬100疋の増減 | ||
有馬(疋) | 退転馬(疋) | ||
万治3 | 15 | ||
寛文元 | 73 | 拝借金を以って馬買立 | |
〃2 | 68 | 9 | |
〃3 | 59 | 5 | |
〃4 | 54 | 17 | |
〃5 | 37 | 駄賃増額により馬買立 | |
〃6 | 71 | 2 | |
〃7 | 69 | 12 |
年次 | 歩役方馬55疋の増減 | ||
有馬(疋) | 退転馬(疋) | ||
万治3 | 25 | 拝借金を以って馬買立 | |
寛文元 | 40 | 2 | |
〃2 | 38 | 2 | |
〃3 | 36 | 3 | |
〃4 | 33 | 8 | |
〃5 | 25 | 駄賃増額により馬買立 | |
〃6 | 35 | 3 | |
〃7 | 32 | 8 |