目次
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第五章 交通・産業経済の発展と町や村の生活
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第四節 産業経済の発展
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新田開発
新田改め出し
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近世後半期の幕藩領主層は財政難打開の一策として新田開発を奨励してその改め出し(高に繰入れ)につとめることが多かった。浜松藩の場合を元禄十六年の『浜松領郷村帳』(『岡部家文書』)によって例示してみると、新田改め出しは領内広範囲に行なわれており、ことに基幹部分の敷智郡内ではその改出高は四千九百四十三石余(本高の三五%)、同じく長上郡内では三千二十八石余(本高の一八%)となっている。