庄内地方の藻刈

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 東海別二十七か村のうち、小人見・大人見・伊左地・佐浜・和地・平松・白須・神田・村櫛などの諸村は赤地や痩地のため藻を刈って耕地を養っていたことは『遠江国風土記伝』に説くとおりであるが、ことに庄内地方は浜名湖畔で藻草利用がもっともさかんなところで、しばしば藻草取場の採藻権紛争が関係村々(主として大沢領)の間に起こっている。ここで藻草の村ともいうべき村櫛村の場合を『村櫛区有文書』によって述べることにする。