目次
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第五章 交通・産業経済の発展と町や村の生活
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第四節 産業経済の発展
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畳表・海苔・砂糖 蜜柑・和紙・石灰
横須賀甘蔗
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甘蔗作りもこのころ横須賀村(小笠郡大須賀町)からはじまり(『変化抄』)、『広益国産考』にも「文政・天保のあいだ駿遠にて製する所の砂糖は、大体江戸へ出し、売払ふに一ヶ年に四、五万両に及ぶへきか」とある。【三ケ日蜜柑】またいわゆる三ヶ日蜜柑は、宝暦年間(一七五一-一七六三)に引佐郡平山村の山田弥太夫が紀州から苗木を入手して植えたのがはじめで、温州の品種は天保年間に平山村の加藤桝兵衛が三州吉良辺から苗木を買って植えてから繁殖したと伝えられている(『引佐郡誌』上)。