六斎市

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 【上市 中市 下市】笠井市は五、十の六斎市(ろくさいいち)で、市場は上市(かみいち)・中市(なかいち)・下市(しもいち)の三組にわかれていた。市日(いちび)を月の一日と十五日として上町で開くのが上市、十日と二十五日に中町でいとなむのが中市、五日と二十日に下町で行なうのを下市と称し、ここでは浜松の塩・肴をはじめ近郷の米穀類・衣料品その他日常生活品の取引が行なわれていた。【市の支配 役門】市場の支配権は「役門(やくかど)」と称して領主役を負担していた七十二軒の「古屋敷(ふるやしき)」の者が握っていた(これは本百姓の数とほぼ等しい)。