目次
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第六章 藩政の動揺と民衆の動向
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第二節 浜松藩の財政窮乏と農村の疲弊
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収奪にあえぐ浜松領
空米切手
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またしばしば空米切手を発行している。これは浜松古城米の値段は浜松地方の米取引の立米(たてまい)(建米・竪米)つまり基準価格となり格別の高値をよんだので、古城蔵米の保管実数以上に切手(取引成立のさい渡すひきかえ証)を発行し、金銀調達の手段に利用した。これが空米切手である。この切手を取り扱ったのは掛川の町人海野五郎兵衛であったという(『破地士等窠』)。