目次
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第六章 藩政の動揺と民衆の動向
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第五節 水野氏の移封と弘化三年の百姓一揆
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一揆の再燃
浜松市民の歓喜
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浜松の市中は喜びにあふれ、大道で酒樽の鏡を抜いて往来の人々に振舞う町家、俄狂言を招く町、日待をする町、浜垢離をする町があったという。「除夜明けて新正を迎える思ひを成し、農工商はいふにおよばず乞食・非人に至るまで心延々とし」てとは『破地士等窠』の著者野口村(当市野口町)内田貞二(乾隈)の感懐であった(本章については一々挙げなかったが、北島正元『水野忠邦』、佐藤昌介『洋学史研究序説』、北島正元・三浦俊明「浜松藩」『物語藩史4』によることが多かった)。